アナタだけいない

くぅちゃん、アナタが大好きだった川尻広場の河津桜が満開だよ。

去年同じ桜の木の下で交わした約束は守れなかったけど
季節だけが無情にも繰り返されてる。

アナタと観れない桜がこんなにもつまらないなんて。
早く散ってしまえ
そんな風に思ってしまう自分が嫌い。

ときどき、何もかも捨ててアナタの元へ会いに行こうかななんて思ったりする。
そのたびに、ボクを見つめる2人の視線が正気に戻させる。

触れても無機質な2次元のアナタは
画面の中に閉じ込もり１点を見つめたまま動かない。
それでもいい、それでもアナタを感じれるならと思い
狂ったように毎日過去のアーカイブを貪り続ける。

面白おかしいエピソードとともにアナタとの想い出が蘇るけど
決まって涙の特殊加工でボヤケて見える。

今はまだ立ち直っていなんかいない。
アナタのこと以外何も考えられない。
誰とも会いたくないし、話したくない。

桜の木の下で、気がつくとたった一言だけ呟いていた。

かけがえのない14年間をありがとう。