1枚5300円の夏大夢

花水河口でサーフィンした後、
いつもなら、寄り道はせずに真っすぐ家に帰るのですが、
その日はサマージャンボの販売最終日。

髪の毛も乾ききらないまま、原付で平塚駅まで足を延ばした。

数週間前から突如手のひらに現れたスターマークが気になって。

欲を出すと、ろくなことがないっすね〜。

1日を700円の範囲内で過ごす僕に、1枚300円のくじは高額だ。
最高2枚までは買えるが、午後から100円で過ごせる自信がなかったので、1枚にしておいた。

「当たったら、ぴぃ、喜ぶだろうなぁ〜」

ぴぃの笑顔を想像し、ニヤニヤながら、旧グリーンサウナ前辺りを走行中に、突然おまわりさん。

「すみませーん、一時停止違反になりまーす」

ぼくは、宝くじを買って5分後に、一番望まないカタチで、当選発表を告げられる。
そして、運を使い果たした。

念のため、昨日正式発表があったので、当選番号は確認したけど、見るまでもなく、当たってる気がしなかった。
だって、すでに、大当たりしてたからね。

いやー、言えないっすよ。
きっとこの事件を知ったら、ぴぃ、呆れて口もきいてくれないよぉ〜。
ごめんなさい、もう、二度と宝くじ買わないから許して下さい。

そして何故か、僕の手のひらのスターマーク、まだ消えてないんです...